第11話 もう一度会えたら

ジュンヨンは、作曲家チェ・ジュンギュとして生きる道を選んだ。

そして、ゴンウの別荘にあるスタジオを訪れて、全メンバーでヘインの歌手デビュー・プロジェクトを始動させる。

その頃、ミンホはヘインに正体を隠して、ゴンウの会社に雇われ出入りして、芸能界デビューを目指しているファジョンの売り込みに成功する。

一方、ジュンヨンは、直ぐにファジョンを見つけて追い出そうとする。
しかし、ファジョンは、ジュンギュとジュンヨンが同一人物であるという秘密を逆手に取り居座る。

またゴンウの幼馴染みで女友達のシンヒは、留学先から帰国してゴンウと再会する。

そして、ジュンヨンは『恋をするのなら』という曲を書き上げた。
切ない思いを歌い上げた、この曲をジャンホ先輩も親友ジンピョも絶賛した。

ところが、当のヘインは乗り気にならない。

彼女は、ジュンヨンの名曲『ヘインへ…』をデビューアルバムに収めたいと思い、ジュンギュに依頼する。



しかし、ヘインの思いを知ったジュンヨンは、頑として受け付けず、ヘインの目の前で『ヘインへ…』の楽譜を破り捨てた。

これは、ジュンヨンがヘインに対する思いを込めた曲であり、彼女を忘れてジュンギュとして生きる為には、触れてはならない曲でもあった。

しかし、事情を知らないヘインには、冷徹な作曲家にしか見えなかった。
またジュンギュに対して、「あなたは本気で人を愛した事がない」と、言い放つ。

二人の関係は、険悪ムードになりつつあった。

そんな2人を見かねたゴンウは、親友ジュンギュに自ら、ヘインへのアレンジを頼む。

ジュンヨンがヘインに捧げた名曲をゴンウがビアノ演奏して、歌っていると涙がジュンヨンの頬を伝う。



ジュンギュの様子を見たヘインは、ジュンギュにも辛い別れがあった事を悟る。

そして、ジュンギュの持ち歩いていた指輪に、自分のネックレスのチェーンを付けて渡した。

やがて、メンバー達は、ヘインのデビューイベント準備の為に会場となるスキー・リゾート場へと行く。

幸せそうなヘインを見て、ジュンヨンの気持ちは揺れる。

そして、思わずヘインに問いかけた。

「もし、ジュンヨンが生きていたら、どうする?」

ヘインは、迷わずに答えた。

「2度と、彼の手を放さないわ」

ヘインの言葉を聞いた瞬間、ジュンヨンの心は激しく揺れ動く…。








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